知らされないバリウムの危険 健康診断の安全性
胃の透視検査 バリウムの危険性
春、新年度は健康診断や人間ドックの季節でもあります。
ある程度の年齢になると胃の透視検査というものが行われます。
バリウムなどの造影剤を飲んで、X線カメラで食道・胃や十二指腸などの形態や動き、
粘膜の状態を観察して、がんや潰瘍などが無いか調べる検査です。
経験した人はわかりますが、検査の際にバリウムと一緒に呑む炭酸が苦しいですし、検査後にバリウムが体から出てくれなくて苦しむなんて事もあります。
バリウムがすんなり出てくれるか心配で、人間ドック全体がとても苦痛です。
そんなバリウムやX線カメラ撮影での検査は、自分たちの身体に悪影響を与えているかもしれないという聞き捨てならない噂を耳にしましたので調べてみようと思います。
【目次】
バリウムってどんなもの?
wikipediaによると、元素記号を持つ立派な金属のようです。
X線カメラではとらえにくい臓器の様子を移す為に、造影剤の役割の為に用いられるようです。
人間ドックや健康診断で使用されるバリウムは、「硫酸バリウム」です。
バリウム(英: barium [ˈbɛəriəm])は、原子番号 56 の元素。元素記号は Ba。アルカリ土類金属のひとつで、単体では銀白色の軟らかい金属。他のアルカリ土類金属元素と類似した性質を示すが、カルシウムやストロンチウムと比べ反応性は高い。化学的性質としては+2価の希土類イオンとも類似した性質を示す。アルカリ土類金属としては密度が大きく重いため、ギリシャ語で「重い」を意味する βαρύς (barys) にちなんで命名された。ただし、金属バリウムの比重は約3.5であるため軽金属に分類される。地殻における存在量は豊富であり、重晶石(硫酸バリウム)などの鉱石として産出する。確認埋蔵量の48.6%を中国が占めており、生産量も50%以上が中国によるものである。バリウムの最大の用途は油井やガス井を採掘するための掘穿泥水(英語版)における加重剤であり、重晶石を砕いたバライト粉が利用される。
硫酸バリウム以外の可溶性バリウム塩には毒性があり、多量のバリウムを摂取するとカリウムチャネルをバリウムイオンが阻害することによって神経系への影響が生じる。そのためバリウムは毒物及び劇物取締法などにおいて規制の対象となっている。wikipediaより引用
X線カメラでの検査って?
胃透視検査は上部消化管造影検査とか、バリウム検査などと呼ばれています。
食道や胃や十二指腸を撮影する検査になります。
X線だけでは観察することができません。
バリウムと発泡剤を飲み、胃の壁にバリウムを付着させ、エックス線がバリウムに吸収されてることで画面上では白く見えて、胃の形や粘膜の状態が観察できるようになります。
発泡剤を飲むことによって胃が膨らみ、より見えやすくなります。
胃全体の形や大きさ・粘膜の状態(ポリープ・潰瘍・がん)などの位置関係や病巣の深さ(進達度)などが分かります。
胃炎や潰瘍、胃がんでは胃壁が荒れるので、正常の胃壁とは違うバリウムの付着具合を観察できます。
ポリープなどの隆起性病変はバリウムがうまく付着しない為、丸く黒いリング状に写るようです。
胃の透視検査の必要性
10年ほど前では胃の透視による検査が主流でした。
胃カメラと言われる内視鏡検査の技術が普及する前から、胃の状態を観察する手段として存在していました。
近年は胃カメラの技術も進み、健康診断や人間ドックでも、個人が選択できるようになっています。
胃カメラは直接カメラを胃の内部に入れて観察する事で、内壁の様子や粘膜などを観察しやすいメリットがあります。
一方、胃の透視検査は胃などの全体の形状や状態を把握する事に関しては、胃カメラよりも優れていると言われているようです。
検査される側としては、胃カメラを飲むか?バリウム&炭酸を飲むか?の選択になります。
胃カメラによる検査
胃カメラの検査は、胃カメラを胃の中に向かい入れなければなりません。
入れる場所は、口か鼻になります。
異物が口や鼻から入って行く事への抵抗から、嗚咽したりする人もいる様です。
病院によって対応は様々なようです。
鼻のあなへの麻酔をしっかりと行ってくれる病院では、挿入する際に若干違和感は感じますが、特に不快な気分になる事はなく、胃の内部に挿入して映し出される画像を、先生と一緒に見ることもできます。
口からカメラを入れるところでは、部分麻酔の場合や、麻酔によって寝てしまっている間に検査が終わっているという事もあるようです。
私が経験したの鼻の麻酔です。
選んだ病院が上手だったのか、まったく違和感を感じることなく検査を行えました。
麻酔が切れるまで少し休んでから帰宅する事になります。
バリウム検査の危険性
撮影の際に服用するバリウムには副作用があると言われています
不快感や嘔吐といった症状いがいに、稀ですが腸閉塞や腹膜炎を発症することもあるそうです。
アナフィラキシーショックにより、血圧低下に伴い失神、意識消失、呼吸困難といった重篤な症状も報告されているようです。
胃の透視検査をしている間は、常に放射線を浴びていることになります。
具体的な数値としては、15~20mSv(ミリシーベルト)程度で、胸部X線の撮影する際の150~300倍の被曝量になるようです
英国オックスフォード大グループの調査では、75歳までにがんになった日本人のうち、放射線診断によって誘発された人の割合は、3.2%に上ると言われているようです。
つまり、がん全体の3.2%がX線検査による被ばくが原因ということになります。
これだけリスクがあるにもかかわらず、胃がんを発見できる可能性は少ないとも言われています。
かなり大きくなったがんであれば見つかることもできるようですが、早期発見などの期待はできないようです。
何か異変があったとしても、確定的な診断はできず「要再検査」として胃カメラによる検査を実施する事になります。
まとめ
毎年人間ドックを受診していますが、なにも疑いもせず「胃の透視」検査を行っていました。
そして検査後のバリウムを体外に出す作業の苦しみに耐えてきました。
バリウムに副作用があると気が付かず、自分だけではなく妻にも健康診断を受けてもらい、胃の透視検査をする様になりました、
バリウムによる副作用を考慮して、今年の人間ドックからは「胃カメラ」を選択しようと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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