《水》の正しい飲み方や量 あなたは大丈夫?実は怖い間違えた知識
人の体と「水」について考えてみたいと思います。
大概の家庭では水道の蛇口を開くと普通に出てくる「水」
普段は特別に意識していなくても手に入れられる「水」ですが、
災害時などにライフラインが止まってしまった時、
まず初めに困るのがこの「水」ではないでしょうか。
- 水分を取らなければ喉が渇きます。
- 食事をするにも水が必要です。
- トイレに行っても水が無ければ流せません。
私たちの生活の中で一番無くてはならない物がこの「水」ではないかと思います。
人間の体と「水」
人間の体の水分量は、その年齢や性別によって異なると言われております。
赤ん坊の時で約80%と言われ、成人になると約60%、高齢者と言われる世代では約50%程度となっているようです。
体の脂肪の量が体内の水分量に関係します。脂肪の方が筋肉よりも水分を含みにくい事が理由です。
その為、一般的に男性よりも脂肪分が多いとされる女性の方が水分量はやや少なくなっていると言われています。
体内の水分量の内、45%が細胞内に封じ込められた水で、残りの15%が血液やリンパ液などと言われています。これらを体液と呼んでいて生命の維持活動に重要な役割を果たしているものになります。
一日に必要な水の量は?
人間が排出する一日の水の量は、体重60kgの男性(成人)で約2.5ℓと言われています。その内訳は次の通りです。
- トイレ(尿・糞)1.2~1.5ℓ
- 汗0.6ℓ
- 呼吸0.4ℓ
一方、1日に必要な水の量は排出すると言われている2.5ℓと同じ量です。
- 飲料水から1.2~1.5ℓ
- 食べ物 0.7ℓ
- 代謝水(体内)0.3ℓ
となっています。
これらは一般的な量です。
当然、激しい運動を日課にしている人は、汗による排出量が増加する分の水分を、飲料水や食物から摂取しなければならないことになります。
又、逆に過剰に飲料水などで水分を摂取してしまった場合には、体はバランスを保つ為に水分を排出する事になります。たいがいは尿として排出されることになり、トイレの回数や量が増えたりします。
〈余談ですが・・・〉
先ほど性別による水分量の違いについて述べましたが、10台前半程度までは男女ともほぼ同じ水分量だと言われているようです。男の子が男性らしく、女の子が女性らしくなり始める事で筋肉量の違いが出てくるからですね。
全く運動をしない男性と、アスリートやジムなどで筋肉量を増やしている女性では、当然後者が水分量が多いかもしれません。但し体全体の比率になりますので、大きな人はより多くの水分を体内に含んでいる事になります。
寝る前の1杯の水
人間の生活の中で一番血液濃度が高くなる時間帯は、午前4時から午前8時頃と言われています。
寝ている間にも汗を掻きますし尿も溜まりますが、寝ている間は水分を補給できませんので朝起きる前が一番水分量が減っている事になるからですね。
その為に脳梗塞や心筋梗塞の発作も早朝に起こる事が多いとも言われているようです。(それだけが理由ではないと思いますが・・・)
その時間帯に危険な水分量にならない為に、「寝る前の1杯の水」を飲みましょう。
1杯の量ですが、沢山飲んでしまうと寝ている間に尿意を催してトイレに起きてしまう事になりますので150mℓ程度の量が良いようです。
あまり冷たい水は寝る前の体に刺激を与えてしまいますので、常温程度の水をゆっくりと飲んだ方が良さそうです。
又、起きてすぐの「起き抜けの1杯の水」も睡眠中に高くなった血液濃度を下げてくれる効果や、胃腸の働きを促す作用が期待されるようです。
水の飲み方
喉が渇いた状態で水分を補給しようとすると、つい一気に飲んでしまいがちです。
常に水分補給が出来ない環境にいる時も、補給できるときに一気に飲んでしまいます。
出来れば可能な限り一気飲みは避けて、時間をかけて少しづつ補給する事を心がけましょう。
可能であれば常に補給できる水分を側に置き、喉が渇かなくても定期的に一口づつ補給する様な習慣が出来ると良いと思います。
休憩時間が決められていて、それまでは補給できる環境にはない方は、休憩時間の全てを使って、ゆっくりと補給する様にした方が良いと思います。残ってしまっても次の休み時間まで取って置けるペットボトルなどのキャップ付きがいいですね。
硬水や海洋深層水
脂肪分の多い食事を好む人や肥満が気になっている人に硬水を勧めている記事も目にします。カルシウムが豊富な硬水でアルカリ性(pH7以上)の水を飲むことで酸性に傾きやすい体を中和すると言われています。
又、ホルモンのバランスが崩れてくることで体に異変が現れる「更年期障害」の症状の中に、不安やイライラ、のぼせ、不眠などがありますが、それらを鎮める効果も期待できると言われているようです。
私はあまり硬水が得意ではないので飲みませんが、これらの症状が出た場合には試してみたいと思います。
水分摂取量 少なくても多過ぎても命に関わる危険が潜む
一日に必要な水分量についての記事で、約1.5ℓは飲料水で賄わなければならないとお伝えしました。
それぞれ個人の一日の運動量にもよるので、約800mℓ~2.0ℓくらいの範囲で自分に適した水分を補給する事が望ましいかと思います。
水分が不足すると・・・
水分摂取が少ない場合の危険性についてはご承知の通り、熱中症などにかかり易くなったり、血液中の水分が減る事で粘性が上がりドロドロになり、血流が悪くなることで体全体に酸素が行き渡り難くなり様々な体の機能が低下する事になります。
体温調節の為にも水分は必要です。少ない場合は自分の体温も調整できなくなり暑さや寒さなどの環境への対応能力が低下します。
5%失われると脱水症状などの症状が現れ、15%失われると生命活動に支障をきたすと言われています。
《体重60kgの成年男性で例えると》
体重の約60%が水と言われていますので約36kgが水分と考え、その5%は1.8kgになると思います。
水1ℓの重さは、ほぼ1kgですので、体内の水分が1.8ℓ無くなってしまうと脱水症状や熱中症の症状が現れる事になります。
生命活動の維持が困難になると言われる15%は、同じ計算で考えると5.4ℓになります。
一日2~2.5ℓが排出されると考えると、2~3日水分を摂取しないと危険な状態になる計算になりますが、夏場の気温や湿度の高い環境や、風通しや日光などでも大きく左右されるので、その何倍も早く症状が出る場合があると思いますので注意が必要なのです。
この様に、水分不足は命に関わる重大な症状が発症する危険があるのです。
では・・・
水分を多量に摂取した場合は?
糖分の入った清涼飲料水などは別として、ミネラルウォーターなどの水を多量に摂取する事は、体内の老廃物を尿として排出するデトックス効果や、ダイエット効果を期待できると考えている人も少なくないと思います。
水分を適量摂取する事は血液をサラサラにして血流を良くします。血流が良くなれば基礎代謝が向上しますので、同じカロリーを摂取していた場合には消費カロリーが増加する為、ダイエット効果が見込めると考えられます。
又、水分を摂取する事で食物繊維を流しやすくなり、腸が便を排出しやすい環境が出来て便秘になり難くなります。
その他にも、汗を掻き易くなり尿も出やすくなることで、体内の老廃物を排出しリンパの流れも改善される効果も期待できると考えられます。
では、水分摂取は多い方が良いのかというと、答えは「No」です。
その理由は単にトイレの回数が増えるとかというレベルの話ではありません。
極端な話をすると命を落としかねない危険があります。
実際にアメリカでは水の飲みすぎによって死亡した例もあります。
3児の母、ジェニファー・ストレンジ(Jennifer Strange)さん(28)は、2007年にFMラジオ局KDND-FMが開催したコンテスト「ウィー(おしっこ)をがまんしてWii(ウィー)を獲得しよう(Hold Your Wee For a Wii)」に出場後、死亡した。
コンテストは、排尿もおう吐もせずに、最も多くの水を飲んだ人にWiiを授与するという内容だった。
コンテストは、約225ミリリットル入りボトルの水を15分間隔で飲むというルールで行われ、排尿せずに最も多くの水を飲んだ参加者が優勝者となるというものだった。
ストレンジさんは、コンテスト参加の数時間後に、頭痛がするといって職場を早退して自宅に戻り、その後死亡しているところを発見された。
水中毒は、急速な水分摂取により、体内の電解質バランスが変化することで起きる。脳腫脹や発作、昏睡状態を起こす危険性があり、死亡する場合もある。
AFPBB Newsより引用
http://www.afpbb.com/articles/-/2658772
私が経験したこと
少し前になりますが、私も2ℓのペットボトルの水を毎日持って行き飲んでいました。
全てのみ切る事はあまり無かったのですが、約1.5ℓは飲んでいたと思います。
それ以外に朝起きてすぐのコーヒー、朝食時の野菜ジュースと牛乳で約0.5ℓ、帰宅してからのコーヒー、運動時のスポーツドリンク、食事後から寝るまでの間のコーヒーやウーロン茶で約1.2ℓで、合計の摂取量は3.2ℓにもなっていました。
特に過剰に摂取しているとは感じたことはありませんでしたが、立ちくらみ(起立性低血圧症)が酷くなり、立ち上がる度に何かにつかまって耐えなければならない様な眩暈が数秒間出る様になりました。
(毎日の激しい運動などによって栄養バランスが崩れてしまっているのか)
と、考えて食事の内容に注意したり、サプリメントを摂取したりしましたが改善されませんでした。
(唯一「塩飴」を食べると多少症状が改善されました)
ネット検索で水分の過剰摂取によって起立性低血圧の症状が出る事を知りました。
「水毒」と言われるものです。
水毒って
主な症状は次の通りです。
- めまい
- 耳鳴り
- 嘔吐
- 顔や手、下半身のむくみ
- 喉の渇き
- 鼻水(水っぽい)や、くしゃみ
- アレルギー性皮膚炎
- リウマチや喘息、生理不順など
私に該当するのは「めまい」「耳鳴り」でした。
これに気が付いてから、持ち歩く水の量を700mℓ程度に改善して1日の水分摂取量は約2ℓに減らしました。激しいめまいや耳鳴りは改善されています。
2ℓは少し多いと思いますが、毎日夕方に激しい運動で多くの汗を流しているので、普通の生活だけをしている方よりは多くても大丈夫かと思っていますが、まだ時々めまいや耳鳴りが出る事があるという事は、少し多いのかもしれません。
『過ぎざるは及ばざるが如し』
月並みな言葉ではありますが、まさにその通りだと実感したしだいです。
説明不可能な治癒をもらたす「奇跡の水」
世界中に「奇跡の水」と言われる水が湧き出ている場所があります。
- ルルドの泉(フランス)
- トラコテの水(メキシコ)
- ノルデナウの水(ドイツ)
- ナダーナの水(インド)
特定の湧水や井戸などの水を飲用したり、肌につける事によって病気や症状を治癒すると言われ信じられている水の事を「奇跡の水」と言われています。
日本でも日田天領水(大分)が奇跡の水だという話もあり、TV番組で紹介されたことで全国から注文が殺到して商品が追い付かずにパニックになった事もありました。
その真意はわかりません。
ルルドの泉(フランス)
フランスとスペインの国境付近、ピレネー山脈のふもとにある人口15,000人ほどの小さな町「ルルド」にある泉の事です。
1858年2月に村の14歳の少女ベルナデットさんが、郊外のマッサビエルの洞窟の側で巻き拾いをしている時に「聖母マリア」が出現しました。
聖母は彼女に「泉に行って水を飲んで顔を洗いなさい」と指さしたところには泥水しかありませんでしたが、次第に清水となって飲めるようになったと言われており、これが「ルルドの泉」の始まりのようです。
彼女によって発見された泉によって、不治の病が奇跡的に治った等という奇跡が次々に起こった事で奇跡の水とも言われ、交通網なども整備されてカトリック最大の巡礼地になったようです。
これまで2,500件あまりが「説明不可能な治癒」、いわゆる「奇跡の治癒」とされているようですが、公式的に認められているものは68件だけのようです。
150年間の間に2,500件の治癒も凄いですが、その内68件は公式に認められた「奇跡の治癒」なんですから、その力を信じて「ルルド」を訪れたくなる気持ちもわかります
「ルルドの泉」の水の成分分析
1858年にルルドの村長は村会の要請に応え、ある大学の科学者に「ルルドの泉」の水の分析を依頼したそうです。その結果は「石灰質に富む土地に湧く水と同じ物であり、人体に影響を及ぼすような含有物も認められない為、飲用しても差し支えない」といった内容だったようです。
なんとも淋しい分析結果ですね。飲めるかどうかを調べたかったのではないと思うのですが・・・
これには続きがあって「尚、治癒に明らかな効能のある物質は含まれていない為、この水を用いて平癒した異常な事実は分析上は証明できるものではない」と言われています。
要するに科学的な分析上は、「飲用できる普通の湧水」という夢のない話でした。
これは1858年に、その大学が持っている設備や科学者の知識、世界的な化学分野の事実関係から考えられる分析結果であって、同じ水を200年後や500年後に分析すると異なる結果が出る可能性もあるのではないかと思います。
人類が知り得ていない何かの影響で奇跡的な治癒が起きていると考える事も、可能性としては無くはないのではないでしょうか。
もう一つの「奇跡的な治癒」の要因として考えられるのは、「プラシーボ効果」です。
奇跡的に発見された「泉」に行って水に触れる事が出来れば、奇跡的な何かが起きると信じる事で、自分自身が持つ自然治癒力が極限に発揮されて奇跡的に治癒するのではないかという想像です。
人間は生きているうちに自分が持っている能力の全てを使い切る事無く一生を終えている様に思います。自分の能力を開放する強いきっかけがあれば病気の治癒や超能力と言われている事も可能になるほどの力を秘めていると信じたいですね。
その力が解放された一部の人が、この泉で「奇跡的な治癒」を体験できているのでは無いかと個人的に期待を込めて想像しています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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